リコール隠しの余波がおさまらず、販売に大打撃を受けている三菱自動車だが、不振なのは国内ばかりではない。ボルボとの共同出資で設立されたヨーロッパの生産拠点、ネッドカーでは、1.8リットルクラスのセダン、『カリスマ』の在庫が山積みになっているという。
関係者の話によると、在庫の増加はは今年に入って加速し、今秋にはついに約1年分の水準に達してしまったという。ネザーランドカーは当初スウェーデンのボルボと三菱の共同出資で設立され、ボルボが乗用車部門をフォードに売却した現在はフォードとの合弁会社。
カリスマの不振を後目に、ボルボ側の生産モデル『40』シリーズの販売は順調だ。三菱にとっては唯一の欧州生産工場だが、フォードが三菱モデルの不振に嫌気をさして三菱の保有株の引き取りに出れば、三菱のパトロンであるダイムラー・クライスラーは三菱をヨーロッパから撤退させる可能性すら出てくる。