運輸省は、三菱自動車工業のリコール業務に関する一連の行為が道路運送車両法違反の極めて悪質なものとして、同社が申請している型式指定の審査を停止した。同社は現在、新車を発売するため、6車種の型式指定を申請しているが、品質管理体制が適正に実施されているか確認して報告を受けるまで、審査を停止する。
型式指定制度は、新車を発売する際に、保安基準に適合しているかどうかのチェックを国(運輸省)が行うという制度だ。今回のクレーム情報隠し事件で、同社の社内での品質管理体制に問題があると判断されたため、今回の措置がとられることになった。これだけクレームが相次ぐということは、型式指定を受けた通りに自動車を製作しているのかのさえ疑わしいというわけだ。
運輸省では、同社が型式指定車の製作時に品質管理体制を適正に実施しているか確認して実施状況を報告するよう求めている。この間、すでに申請されている型式指定車の審査を停止することとなり、新車の発売が事実上できなくなってしまった。