【ローバー売却分析 Vol. 10】ローバーのノウハウ持ち逃げ!? BMWの新モデル開発計画発表

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BMWが、6年間に多額の損失を生み出したローバー部門をイギリスの投資家グループのアルケミー社に売却するという決定は不人気だが、それに続いてBMWはエントリー・レベルの新型車計画を発表した。

先週、ミュンヘンの本社でヨアヒム・ミルバーグ会長は、2004年デビュー予定の新型車について発表した。それによると複数のボディ・スタイルが用意され、価格はフォード『フォーカス』より上に位置し、アウディ『A3』がライバルとなるプレミアム・スモール・セグメントに属するという。

「かつて『3シリーズ』の下に空白があったが、それを『コンパクト』で埋めた。今度の新型車はそれより多くの販売台数が期待できるが、価格も下になる。3シリーズと同じような車種構成になるだろう」

ミルバーグは、「ローバー事業によってBMWは小型車市場について理解を深めた。しかし計画中の新型車はBMWならではの伝統的な品質を維持する」という。ただし車名が『2シリーズ』になるということについて、ミルバーグは否定した。

新型エントリーBMWはハッチバック、サルーン、クーペというラインナップになるだろう。プラットフォームは新開発の後輪駆動になる。ローバー『25』、『45』の後継車として計画された前輪駆動の「R30」(コードネーム)の開発は中止になり、その前輪駆動ユニットが存在するが、流用はない。

「BMWの歴史を考えると前輪駆動は考えにくい」と、BMWのある上級幹部はauto-ASCII24記者に語った。「(後輪駆動には)パッケージングに解決すべき問題があるが、その他のBMW車に通じるスポーティな性格が尊重されるべきだ」(同幹部)

いっぽう、評価の高いランドローバー部門を18億ポンドでフォードに売却したことに対する弁明として、ミルバーグはBMWのSUVラインナップの拡大計画の存在を明らかにした。それには『X5』の下、より小型でより手の届きやすい価格のSUVが含まれる。

「X5がSUVレインジの“父親”となる可能性を否定したくない」と慎重な言葉使いでミルバーグは語った。そして最近発表された『330Xi』をベースとして、ランドローバー『フリーランダー』を仮想敵とした小型オフローダーを示唆した。

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