マイクロソフトの組み込みOS製品群の基本となるのがWindows Embedded CEだ。Windows Embedded CEは、以前はWindows CEとよばれていた。
このように聞くと、奇異に感じる方もいるだろう。Windows CEといえば、ポケットPCとよばれるような小型PCで使われるOSとして名が通っていた。しかし、これは話が逆で、組み込みOSとしてのWindows CEがポケットPCやPDAの機能を実現していたことから、Windows CEがポケットPCの代名詞のようになってしまったのだという。
Windows CEは、1996年に発表されてからバージョンアップを続け、現在の最新バージョンは6.0となっている。正式名称はWindows Embedded CE 6.0と変わり、組み込み用OSであることを強調したネーミングとなりブランド再構築を図っている。
Windows CEを使った機器には、ポケットPC、PDA以外にも、ゲーム機やAVプレーヤー、専用端末などがあり、PNDもこれに加わっている。
Windows CEは、PC用のWindowsとの親和性の高さが魅力だ。たとえばAPI(Application Programming Interface)は、Windows APIのサブセットとなっている。高機能化が要求される一方で、ソフトウェア開発者不足が叫ばれている組み込み機器開発の世界で、PC向けソフトウェア開発者を戦力とできる意義は大きい。
マイクロソフトは特定のジャンル向けに、ジャンル特有の付加価値をWindows CEに加えた製品を用意している。その自動車向けの展開がWindows AutomotiveとMicrosoft Autoなのである。 |


マイタックジャパンが9月26日に発売したPND。
Mio DigiWalker C523(上)とMio DigiWalker C523(下) |