【フランクフルトモーターショー09】旧東ドイツの象徴、トラバント が復活

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ドイツのヘルパ・ミニチュアモデッレ社は15日、『トラバントnTコンセプト』を初公開した。同車は1957年に旧東ドイツで誕生した『トラバント』を、EVとして甦らせたモデル。フランクフルトモーターショーのブースには多くの報道陣が詰めかけ、関心の高さを示していた。

トラバントは1957年、当時の東ドイツの国営企業、VEBザクセンリンク社が開発した小型車。500ccの空冷直列2気筒2ストロークエンジンを搭載し、その愛嬌のあるスタイルから「トラビ」として親しまれた。

1989年にベルリンの壁が崩壊した際には、旧東ドイツから大挙してトラバントが押し寄せ、冷戦終結を象徴する光景といわれた。しかし、旧態依然とした設計のトラバントは最新の排出ガス規制に適合できず、1991年4月に生産を終了。累計生産台数は305万1385台を数える。ドイツでは現在でも、約5万2000台のトラバントが、元気に走り回っているという。

そんなトラバントの商標権をヘルパ・ミニチュアモデッレ社が取得。すでに87分の1スケールのミニカーを発売しているが、今回のフランクフルトでは実物大の復刻版をワールドプレミアすることになった。

トラバントnTと名づけられたモデルは、EVバージョン。システムの詳細は公表されていないが、最大後続距離は160kmで、最高速も130km/hと充分な実用性が確保されているという。車名のnTとは「ニュー・トラビ」の略だ。

ボディは3ドアハッチバックで、丸型ヘッドランプや縦長テールランプ、そしてお世辞にもスタイリッシュとはいえない無骨なフォルムに、旧トラバントの特徴が反映された。ボディカラーは淡いブルー。これも旧トラバントで人気の高かったカラーリングだ。ルーフにはソーラーパネルが装着され、バッテリーの充電を手助けする。

旧トラバントから大きく進化したのは内装だろう。ブラックとホワイトを使ったツートンインテリアはモダンな雰囲気。ナビゲーションなどの快適装備やエアバッグなどの安全装備も、旧トラバントの時代には考えられなかったアイテムだ。

隣のトヨタブースに匹敵するほど、多くの報道陣で埋め尽くされたトラバントnTの発表会場。ヘルパ社から市販に関してのアナウンスはなかったが、いまなおトラバントへの関心が高いことを裏付けた。

《森脇稔》

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