VW、メキシコ工場拡張…新型車生産へ

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フォルクスワーゲン(VW)は21日、カルデロン大統領出席の下、メキシコのプエブラ工場を拡張するプランを正式発表した。2010年の半ばから新型車を生産し、米国など世界市場へ輸出する。

フォルクスワーゲンのマーティン・ヴィンターコーンCEOは昨年2月、プエビラ工場で行った『ニュービートル』のアニバーサリー式典に出席。プエビラ工場を拡張するプランを公表していた。同工場では現在、『ジェッタ』とニュービートルを生産中。2008年は年間45万台がラインオフし、その80%が輸出された。

今回のフォルクスワーゲンの発表は、そのプランを実行に移したもの。フォルクスワーゲンによると、10億ドル(約944億円)を投資して、プエビラ工場の製造ラインを整備。2010年の半ばから新型車の生産をスタートさせるという。

この新型車についての情報は公開されていないが、メキシコのみで生産され、米国など世界主要市場へ輸出されるグローバルモデルになる。社内では「ニューコンパクトセダン」という仮称で開発中だという。設備拡張により、同工場の生産キャパシティは、1日300台から2100台へ引き上げられる。

メキシコ工場の増強は、フォルクスワーゲンの北米戦略と密接な関係がある。フォルクスワーゲンは5月14日、米国テネシー州チャタヌーガに建設する新工場の起工式を挙行。同社にとっては、約20年ぶりの米国現地生産となり、2011年から現行『パサート』の後継となる新型ミッドサイズセダンを生産する。

新型ミッドサイズセダンは、2012年発売予定で、年間最大15万台を生産。フォルクワーゲンは2018年までに、米国の年間販売台数を現在の2倍以上の80万台に引き上げる計画だが、その目標達成に米国新工場とリニューアルするメキシコ工場が、重要な役割を果たす。

フォルクスワーゲンメキシコのCEO、Otto Lindner氏は、「我々の目標ははっきりしている。メキシコ、そして世界での成長を続けることだ」と力強く宣言している。

《森脇稔》

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