新型マツダ『アクセラ』のプラットフォームは旧型と共通とのことだが、見た目はエクステリアもインテリアもはるかにダイナミックで質感も上がっているし、なにより走りが洗練された。
乗り心地はなめらかになり、ステアリングは素直に切れるようになった。もともとアクセラは走りの良さには定評があったけれど、新型はそこに上質感をプラスした感じだ。
じゃあエンジンは? 僕はアイドリングストップ機構「i-stop」(アイストップ)のついた2リットル直噴より、1.5リットルが好きだ。
i-stopが悪いわけじゃない。試乗日は30℃越えだったので、停車中でもエアコンを回すために起動した場面があったけれど、気になる点はそれぐらい。シンプルなエコメカとしては、大変価値がある。でも1.5リットルは、新たにCVTを組み合わせたおかげで、加速はその2リットルに遜色なく、静粛性では上に感じるのだ。しかも郊外や高速メインで使えば、燃費は確実にこっちのほうがいい。
ハイブリッドやアイドリングストップといった肩書きではなく、中身でクルマを選ぶような人には、1.5リットルのほうがオススメだ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
森口将之|モータージャーナリスト
試乗会以外でヨーロッパに足を運ぶことも多く、自動車以外を含めた欧州の交通事情にも精通している。雑誌、インターネット、ラジオなどさまざまなメディアで活動中。著書に『クルマ社会のリ・デザイン』(共著)、『パリ流 環境社会への挑戦』など。