米国ホンダは1日、6月の新車セールスの結果をまとめた。総販売台数は10万0420台。前年同月比は5月の39.2%減から少し持ち直し、32.4%(季節調整済み)のマイナスとなった。
ホンダブランドの乗用車系は、『フィット』が4か月連続の前年実績割れ。フィットの6月販売台数は5585台で、前年同月比は46.4%減と、5月の27.5%減よりも一段と悪化した。さらに、主力車種の『アコード』も2万3955台にとどまり、前年同月比は5月の46.3%減と同様、6月は42.1%の大幅マイナスだ。『シビック』は2万0954台を販売。前年同月比は5月の59.6%減からは持ち直したものの、6月も49.7%減と不振が続く。
販売回復への起爆剤効果が期待された新型『インサイト』だが、6月は2079台にとどまった。5月の2780台、4月の2096台と比べて伸びておらず、米国ホンダは販売戦略の見直しを迫られる可能性もある。
ライトトラック(SUV/ピックアップトラック/ミニバン)系は、5月に引き続いて回復傾向にある。『オデッセイ』が5月の前年同月比2.9%減に対して、6月は11.8%増の1万4670台、『パイロット』は5月の8.9%減に対して、6月は7.7%増の8171台と盛り返した。だが、『CR-V』は16.6%減の1万3720台、『リッジライン』が31.2%減の1611台、『エレメント』が43.3%減の1306台と、本格的な回復は見られない。
アキュラブランドでは、新型『TSX』が5月の前年同月比43.9%減に続いて6月は53.1%減の1890台と、新車効果が消え去った。『TL』は16.1%減の3018台、『RL』(日本名:ホンダ『レジェンド』)は64.9%減の135台と不振だ。SUVも『MDX』が34.1%減の2351台、『RDX』が36.5%減の886台と、売れ行きは鈍い。
米国ホンダの今年上半期(1 ‐ 6月)の新車販売は、前年同期比33.1%減の53万0778台。米国ホンダのジョン・メンデル上級副社長は、「オデッセイとパイロットの販売好調は、ホンダのライトトラックがファミリー層のニーズに応えている証」とコメントしている。しかし本音は、6月に約1万3000台を販売したトヨタ『プリウス』のように、インサイトも売れて欲しいところだろう。