BMWグループのデザイン部門トップが交代

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BMWグループのデザイン部門トップが交代
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BMWは3日、BMWグループのデザイン本部長、クリストファー・バングルの退任を発表した。バングルはBMWからも自動車からも離れ、新たな仕事の機会を求める。バングルの後任は、BMW自動車デザインの部長だったアドリアン・バン・ホーイドンク。

BMWの開発担当取締役、クラウス・ドレガーは「バングルの、BMWグループ各ブランドのアイデンティティに対する影響は決定的であり、グループの成功に対する貢献は動かしがたい。彼と彼のチームは未来への明確な道筋を付けた」と語る。

バングルの指揮でデザインが開発されたモデルは『3シリーズ』、『5シリーズ』、『7シリーズ』はじめ、無数にある。BMWだけでなくMINI、ロールスロイス、BMWの二輪も彼の獲得である。また在任中には、デザインワークスUSA(カリフォルニア)など、海外のデザイン開発拠点の整備にも力を注いだ。

バングルはアメリカ生まれの52歳。1992年にBMWグループのデザイン開発本部長に就任した。ウィスコンシン大学、アートセセンター・カレッジ(パサデナ)で学び、リュッセルスハイムのオペルに最初の就職をした。85年にフィアットに入り、92年に同スタイルセンター所長に就任。その後すぐミュンヘンに移籍した。

BMWで長年バングルの右腕として働いたのがホーイドンクで、バングルの後任となる。ホーイドンクについてバングルは「この業界で、掛け値なしにトップクラスのプロ」と評価する。「彼が策定に参画した多くのデザイン戦略は、今後も進化を続けるだろう」。

ホーイドンクは44歳。バングルを継いでBMW、MINI、ロールスロイスの3ブランドすべてのデザイン開発の責任者となる。オランダ生まれのホーイドンクはデルフト工科大学、アートセンター・ヨーロッパ(スイス)に学び、92年に卒業するとデザイナーとしてBMWに入社。2000年にデザインワークスUSAに異動、01年から04年まで所長を務めた。その後、バングルの下で、BMW自動車部門のデザイン部長となった。

『6シリーズ』や先代7シリーズ、『Z9』コンセプト、コンセプト『CS』は彼の影響が濃い。MINI復活前の『ACV30』とBMW『M1オマージュ』の2台のショーカーも彼の作品だ。最近では新型7シリーズ、新型『Z4』が彼のチームの仕事となる。まもなくジュネーブモーターショーで披露されるコンセプト『プログレッシブ・アクティビティ・セダン』もそうだ。

「新しい職責はたいへん光栄だし、興奮している」とホーイドンク。「BMWもMINIもロールスロイスも、それぞれの市場セグメントでベストの製品だ。これらのブランドの成長に貢献したい。もちろん多くの課題が待ち受けているだろうが、BMWの技術と、デザインチームの情熱はいずれもかつてなく強力だ。洗練された、魅力に溢れたコンセプトを作り出せると信じている」

《高木啓》

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