「久し振りに、本気でカッコ悪いクルマに出会った」と言うのがエクステリアの第一印象。特にフロント部分はデザイン以前のカタチだ。ボディカラーも原色やツートーン仕様など、もっと遊びのあるものが良い。
インテリアも4人乗りにするのは理解できるが、超小型車特有のキレの良さと言うか、潔さが感じられない。茫洋と広いだけと言った感じがする。内装色やシート表地にもっとインパクトのある色調とデザインが欲しい。ライバルである『スマート』との違いを打ち出そうとしたのは分かるが、出来の悪い小さな大型車と言うのはいかがなものか?
走りはさすがにトップクラス。特に欧州仕様のディーゼルエンジンが出色。ブレーキのフィールは超小型車とは思えないほど。
あらゆる意味でトヨタらしさが前面に押し出されたクルマだが、販売チャンネルの壁に拘らず、どのチャンネルでも買えるようにするのがこの種のモデルの本道だろう。
■5つ星評価
パッケージング:★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★
川上 完|モータージャーナリスト
芸能誌カメラマンを経て、男性誌のクルマリポーターからジャーナリストの道へ。旧いクルマ大好きの変人(?)