ピニンファリーナ、フランス企業に第三者割当増資引受を要請

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ピニンファリーナ、フランス企業に第三者割当増資引受を要請
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伊のカロッツェリア、ピニンファリーナは10日、経営安定のために総額1億ユーロの第三者割当増資を行なうと発表した。同時に、増資引き受け先のひとつとして、フランスの複合企業ボロレ・グループを挙げた。

ピニンファリーナは現在、各種研究開発のほかアルファロメオ『スパイダー』、同『ブレラ、三菱『コルトCZC』、フォード『フォーカスCC』の受託生産を行なっているが、2007年度決算では1億1490万ユーロの損失を計上した。

ミラノ証券取引所の株価も2007年9月には22ユーロ台だったものが、11月には7ユーロ台前半まで急落。そのため経営の立て直しが急務となっていた。

ボロレは、プラスチックフィルム、運輸をはじめ広範囲の分野に進出しているフランス企業。ピニンファリーナとはすでに2007年12月、新型電気自動車の開発・生産に関するジョイントベンチャーで合意している。

社主のヴァンサン・ボロレ氏は、ニコラ・サルコジ大統領に友人としてピジネスジェット機やクルーザーを貸与したことで話題になった。

今回の増資により、全株式に占めるピニンファリーナ家の保有比率は5割超から3割程度にまで減少する見込みだが、主要株主の地位は維持できるものとみられる。

ただし、今年1月に破産手続きが開始されたベルトーネ同様、大メーカーの委託開発・生産が減少しつつある名門カロッツェリアにとって、今年は転機の年となりそうだ。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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