東京オートサロン、スバルブースは『インプレッサ』を4台展示。「WRC」、NAレース仕様、「WRX-STI」、「BEAMS EDITION」だ。華美な演出の無いブースが好印象で、クルマ好きがじっくりとふれあえる空間だった。
■ SUBARU WRC CONCEPT
メインステージに置かれたインプレッサ。その車体色からWRC仕様であることはひと目で解る。しかしファンを驚かせたのはその形状だ。2007年は4ドアセダンであったが、展示車は5ドアハッチバックとなっている。
説明によると新型「インプレッサWRX-STI」をベースに、WRカーのイメージを表現したデザインモデルとのこと。つまりベース車にSTIパーツを取り付け塗装を施したモックアップに近い車両である。新型インプレッサは当初、日本市場では5ドア車のみ販売していたため、日本のファンには歓迎されるスタイルだと言えそうだ。詳細スペックは未公表。
■IMPREZA WRX-STI
中央特設ステージに置かれたインプレッサは市販車の「WRX-STI」。ディーラーで購入できるレーシングカスタムだ。最高出力は227KW(308PS)、最大トルクは422Nm(43.0kgm)で、「インプレッサS-GT」の184KW(250PS)、333Nm(34.0kgm)を大きく上回る。
外観はS-GTから大きな差異はないが、視線を下ろせばSTI製フロントアンダースポイラーとディフューザー機能付リヤバンパーがしっかりと存在を主張する。細部に目を向ければ、フロントバンパーサイドの排気口など、あらゆる場所に走りへのこだわりがある。
エンジンは吸気のみならず排気系も可変させるデュアルAVCS(アクティブバルブコントロールシステム)を採用した。2リットルクラスながら最大出力は308PSを達成する。このモンスターマシンが400万円以下、これはもう大バーゲンと言って良いだろう。
■IMPREZA NA CONCEPT by STI
おとなしい外観だが、STIが提案する自然吸気エンジンにこだわったスポーツチューンドカーだ。ノーマルエンジンにデュアルAVCSを組み合わせ、STI独自のチューニングを施した。コンセプトは「NAエンジンに似合う軽快さ」であるため、走りに不要な装備を追加せず、エクステリア、サスペンション、内装なども可能な限りSTI製に換装されている。パーツのほとんどが開発中または参考出品であり、熟成が待たれる。
■IMPREZA BEAMS EDITION 20S
BEAMSという名前から速さを連想し、新しいチューニングパーツブランドを連想する。しかしそれは間違い。BEAMSは女性に人気のファッションブランドで、ヤクルトスワローズのユニフォームを作っていることでも知られている。
車体色のオレンジはBEAMSのテーマカラーだ。BEAMS EDITIONはインプレッサをファッショナブルに乗りこなしたい人へ向けたコラボレーションモデルとして、2007年11月に発売された。展示車はBEAMS EDITIONに純正エアロパーツを装着し、よりスポーツ性を高めた外観を提案する。