10日からイタリアで続いている大型トラック運転手たちによるアウトストラーダ(高速道路)封鎖ストライキは、フィアット各車の生産にも影響を与えている。同社は部品の納入が途切れたことから、国内6工場すべてを11日と12日の2日間操業停止した。
これには、ナポリ郊外テルミニ・イメレーゼにあるアルファロメオ工場や、PSAプジョー・シトロエンとの商用車合弁工場「セヴェル」も含まれる。自宅待機になった工場従業員は1万7000 - 2万人とみられ、試算によれば、今月彼らの時給収入は1人あたり100ユーロ前後減少することになるという。
パンダや多くのバックオーダーを抱える新型『500』はポーランド工場の生産だが、本国からの部品供給が滞るため、やはり何らかの影響を受けるとみられる。
イタリアでは、「正月に間に合わせてくれ」という新車需要はほとんどない。それどころか、例年12月は8月に次いで自動車販売が落ち込む月だ。それでも新車を楽しみにしていたユーザーにとって、納期が延びてしまうことは避けられそうにない見込みだ。