F1チームは何台のPCを使っているのか---。たとえばコンピュータ・メーカーのレノボがウィリアムズに提供しているPCはノートPCが130台、デスクトップPCが270台の計400台。どちらも市販品が提供されている。
モデル間で若干の差異はあるが、ノートPCが平均して約17万5000円、デスクトップPCが約10万円。金額ベースでは合計約5000万円ということになる。
ウィリアムズはF1マシンに最大120ものセンサーを搭載しており、データ処理量は1時間に1ギガバイト、1シーズンで7テラバイト超にも及ぶのだそうだ。
レノボはスーパーコンピュータもチームに提供している。ソフトウェア担当のウィリアムズのエンジニアチームと共同開発した、F1マシンの開発に特化した設計で、コア数が664、最大演算処理能力は8テラフロップスという性能だ。ウィリアムズの旧ソリューションと比較して4倍の演算処理能力を有しており、より複雑な流体力学計算も可能。テストマシン製造のプロセスを大幅に短縮することに成功したという。価格は企業秘密。
レノボは10月27日、同社が扱うノートPC『ThinkPad』の15周年を記念したイベント「レノボ・AT&Tウィリアムズ Driver's Day」を東京の椿山荘にて開催した。
現在のレノボ社は、IBMのPC部門と中国企業の合併によって生まれた企業。IBMの世界的なブランドであるThinkPadを引き継いで生産している。日本国内には神奈川県大和に研究所があり、ここがThinkPadの開発拠点だ。ウィリアムズとは、今年2月にトップ・スポンサー契約を締結した。