クルマの盗難を阻止しようとして引きずられ死亡

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15日深夜、千葉県船橋市内の県道で、所有するクルマの盗難を防ごうとした36歳の男性がクルマから振り落とされて死亡する事故が起きた。クルマは約100m先で路外に逸脱して商店に突っ込むなどして大破していた。クルマを盗もうとした人物は逃走したものとみられている。

千葉県警・船橋署によると、事件が起きたのは15日の午後11時45分ごろ。船橋市馬込町付近の県道で、道路沿いに住む人がクルマが衝突したような音を聞きつけて家の外に出てみたところ、路上で頭から血を流して倒れている男性を発見。そこから約60m離れた道路沿いにある商店に突っ込んで大破している乗用車も見つけたことから警察に届け出た。男性は近くの病院に収容されたが、頭部強打などが原因で間もなく死亡している。

死亡していたのは事故を起こしたクルマを所有し、現場近くに住む36歳の男性と後に判明。クルマは右後部の窓ガラスが割られ、キー部分も細工され、いわゆる直結の状態になっていた。男性の足には引きずられたような痕跡があったこと、クルマ後部から男性のしがみつくような状態での指紋が検出したことなどから、警察では男性がクルマの盗難を阻止しようとして事故に巻き込まれたものと判断した。

クルマは男性が住むアパート駐車場に置かれていたが、何者かがこれを盗みだしたところ、すぐに男性が発見。逃走を阻止しようとクルマの後部にしがみついた男性を蛇行運転で振り落としたものとみられる。その後、クルマは道路左側のブロック塀に衝突。コントロールを失ったまま商店に突っ込んだものとみられる。クルマは三菱『ランサー・エボリューション』だった。

運転していた男は帽子などの遺留品を現場に残して逃走しており、警察では強盗殺人容疑での捜査を開始した。帽子は韓国製で、国内の店舗に流通してはいないが、ネット通販で購入できるとの情報があり、警察では犯人特定に結びつくものとみて、残された毛髪などのDNA鑑定も進めている。

《石田真一》

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