『407』をひと目見た瞬間に大口を開けたようなフロントマスクに驚かされたが、それ以上に驚いたのはボディの大きさ。全幅が1800mmを超えるサイズだとはっきりいって日本では使いにくい。残念ながら、これだけでいきなり大きな減点を与えるしかない。
セダン/SWともボディの拡大によって居住空間が大きく拡大され、衝突安全性も向上したのは確かだ。
V6・3リッターエンジンは6速ATと組み合わされ、電子制御サスも装備される。直4・2.2リッターエンジンは4速ATと標準サスの組み合わせだ。この選択がまたなかなか悩ましい。タウンユースでは断然優位に立つのが2.2リッター車で、4速ATはともかく足まわりはとても気持ちよい。
山道などでは2.2リッターではちょっとというシーンもあって、6速ATと合わせて3リッター車のほうが気持ちよい走りが楽しめる。でも、3リッター車の電子制御サスの制御はさほどよくない。迷う部分もあるが、価格も含めて総合的には2.2リッター車がお勧めとしておこう。
■5つ星評価
パッケージング:★★☆☆☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★☆☆☆
フットワーク:★★★★☆
オススメ度:★★☆☆☆
松下 宏| 自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。