1 | 地域本部を設置予定 |
ホンダが2輪、4輪ともに市場拡大が著しいインドでの事業強化に乗り出した。4輪では「インド仕様」を念頭に置いて新開発する小型車を投入、2010年には05年実績の3倍強に相当する15万台以上に販売を拡大させる。数年内にはアジア・大洋州本部から格上げして地域本部としては7番目となる「インド本部」も設置する見通しであり、「インド重視」を鮮明にする。
「ホンダにとってインドは、ブラジルと並んで海外では最も成長ポテンシャルの高い重要戦略拠点」---7月初旬、現地で生産・販売を開始した『シビック』発表のためニューデリーを訪問した福井威夫社長は、内外記者団にインド重視の方針を強調した。
ホンダはBRICs4カ国のうち、中国では日系合弁として最大の生産能力をもっており、乗用車販売では日系トップ。すでに世界2位の市場に成長した中国に次いで、市場潜在力の高いインドでも「ホンダ」ブランドの浸透を図る。
ホンダが4輪生産を始めたのは、インド政府による乗用車参入規制撤廃(1996年)を受けた97年末から。同時期、トヨタ自動車をはじめ米GM(ゼネラルモーターズ)、フォードモーター、韓国・現代自動車など世界の有力プレーヤーも一斉に進出した。