ホンダの通信費定額サービスを実現するウィルコムのPHSは、車載にあたりアンテナを中心とした改良を行ったという。ホンダは25日、インターナビの取り組みと新たに投入される通信費定額サービスについての記者説明会を行った。
「(PHSの)アンテナパターンを通常のパソコン向けではなく、車載用に改良しました。これによりS/N比で10dBの改善を実現しています。実走行テストも入念に行いましたが、専用通信カードは通信性能比較で携帯電話に匹敵する接続性能という結果を出しました」(今井武・本田技研工業インターナビ推進室室長)
説明会で公開された試験資料によると、今回採用されたウィルコムの車載専用通信カードは、一般道で23ポイント、高速道で54ポイントの接続率向上を果たしている。さすがに携帯電話を超えてはいないものの、実用上は充分な接続性能を出しているようだ。
サービスエリアについても、「人口カバー率では99%に達しています。今後は道路に沿ったエリア拡大にも対応していく」(瀧澤隆・ウィルコムソリューション営業本部長 執行役員)
説明会場内にはウィルコムの専用通信カードを使ったインターナビのデモンストレーションもあったが、実際に使ってみるとBluetooth(ブルートゥース)携帯電話を使った場合よりも接続処理が速かった。インターナビが1回に送受信するデータ容量は少ないので、通信速度で携帯電話に劣る点も気にならない。ウィルコムの使い勝手はかなりよいという印象を受けた。