ヨーロッパラウンドの最後を飾る伝統のベルギーGP。決勝レースは路面がウェット状態でのスタートとなり、ほとんどのマシンがスタンダードウェットタイヤ(浅溝レイン)を選択した。
10周目、エンジン交換により13番手スタートとなったジャンカルロ・フィジケラ(ルノー)がオールージュでクラッシュしてセーフティーカーが入る。その間に次々とマシンがピットイン。
このときドライタイヤで勝負に出たB・A・R、ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)らはウェットに戻すために緊急ピットインを強いられ大きく後退する。セーフティーカーがコースアウトした直後、佐藤琢磨が前を行くシューマッハに追突して両者リタイアとなった。
優勝争いはファン・モントーヤ(マクラーレン)をキミ・ライコネン(同)が追う展開。2度目のピットストップでライコネンがモントーヤを抜き去りトップに立つ。そのままチェッカーを受け、ライコネンが今季6勝目。
ところがモントーヤは、マクラーレンのワン・ツー・フィニッシュ目前となった残り3周でピッツォニア(ウィリアムズ)に追突されクラッシュ、結局フェルナンド・アロンソ(ルノー)が2位に上がった。3位には堅実な走りを見せたジェンソン・バトン(B・A・R・ホンダ)が入った。
予選で3、5番グリッドと期待感のあったトヨタ勢だがドライタイヤへスイッチするギャンブルが失敗に終わり、一時は2位を走行したラルフ・シューマッハが7位。セカンドロウスタートのヤルノ・トゥルーリはリタイアに終わった。
ウェットからドライに変化する微妙なトラックコンディション。タイヤチョイスのタイミングが明暗を分けるレース展開となった。