広島で小中学生の暴走族予備軍を逮捕、補導

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広島県警は18日、盗んだ原付バイクを無免許で乗りまわしていたとして、広島市中区内に在住する12-14歳の少年10人を、窃盗と道路交通法違反(無免許運転)で逮捕、補導した。摘発されたメンバーの中には小学校6年生の児童も含まれていた。

広島県警・広島中央署によると、窃盗や道交法違反容疑で逮捕、補導されたのは、広島市中区や西区内に在住する12-14歳の少年10人。このうち1人は小学生だという。

この10人は昨年10月ごろから、広島市中区や西区、北区などで原付バイク合わせて13台を盗難。グループのメンバーがこれを1台ずつ使い、無免許運転と暴走を繰り返していた。

警察では2004年12月にこのうちの1人を道交法違反の現行犯で逮捕。バイクの入手先などについて少年を厳しく追及したところ、同様の無免許運転を行っている9人の名前を供述。窃盗や道交法違反の容疑の確認が取れた少年を順次摘発していった。

少年らは盗んだバイクを広島市中区内の公園付近に隠し、メンバーはその公園を拠点として暴走を行っていたとみられる。

この公園は暴走族が集会に利用していた公園で、逮捕された少年たちの中には「暴走族に憧れていた」と話すものもいたという。

広島市内で活動する暴走族については、2002年4月1日に「広島市暴走族追放条例」が施行され、暴走族や面倒見に対する取り締まりが強化されたこともあり、ここ数年で減少する傾向にある。

昨年末の段階で警察が活動を確認している暴走族メンバーの数は約120人。ピークとなった1999年と比較した場合、その30%に満たない数までになった。このことから広島県警では今年4月の組織改変により、従来の暴走族・少年犯罪対策課を少年対策課に改めるとともに、4年ぶりに課の名称から「暴走族」を外した。

そうした状況があるだけに、小中学生が暴走族予備軍となっている現実にはかなりのショックを受けたようだ。

警察では「憂慮すべき事態」とコメント。小中学校での啓蒙活動の強化を図っていきたいとしている。

《石田真一》

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