警察署に放火しようとした男…摘発を逆恨み

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香川県警は3日、交通違反で摘発されたことを逆恨みし、警察署にガソリン入りのポリタンクを持って乗り込み、放火しようとした男を逮捕した。警察は男の長男から「父が乗り込むかも」と警告を受けていたという。

香川県警・坂出署によると、放火予備と建造物侵入の現行犯で逮捕されたのは、宇多津町内に住む52歳の男。

この男は2日の午後6時55分ごろ、坂出市内の国道11号線で自己所有の乗用車を運転中、軽自動車と接触する事故を起こした。

「相手は飲酒運転のようだ」と、被害者から通報を受けて駆けつけた同署員がアルコール検知を実施したところ、酒気帯び相当量のアルコールを検出したため、道路交通法違反(酒気帯び運転)の現行犯で摘発された。

男には違反累積があったこともあり、署員はその場で免許停止の可能性を告げた。男は「仕方ないですね」と納得し、キップにもサインをしたという。

3日の午前0時すぎ、この男の長男を名乗る人物が同署を訪問。接遇した署員に対して「父が警察に乗り込んだりして、ご迷惑をお掛けしてはいないだろうか」と相談した。

長男は「父は警察に捕まったことを相当に恨んでいた。昔から激高しやすい性格で、警察に対して何か仕返しをするために乗り込むんじゃないかと思っている」と告げた。同署では念のため、玄関付近で待機する当直要員を増やすなど、警戒を強化した。

通報から約1時間後の午前1時40分ごろ、同署にポリタンクを持った男が接近。署内に立ち入ったところで2人の警察官が男を取り囲み、職務質問を実施した。

この際、男は「腹が立ったから火を着けにきた」と供述。ポリタンクの中身がガソリンであることや、ライターを持っていたことも確認できたため、放火予備と建造物侵入の現行犯で逮捕した。

逮捕当時、ポリタンクのふたは開いており、男の言動からも放火の危険性があると判断されたことを逮捕理由としている。

その後の調べで、男は同日未明になってから市内のセルフスタンドでガソリンを購入していたことが判明。長男からの連絡が無かったときには、犯行に至っていた可能性が高かったこともわかっている。

同署では男が警察署近くまでクルマを運転してきた可能性もあるとみて、周辺の捜索を実施するほか、動機などについても男を厳しく追及する方針だ。

《石田真一》

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