「音がうるさい」といって少年に切りつける

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5日夜、東京都調布市内でバイクの騒音に激怒した53歳の男が、18歳少年の首を包丁で切りつけて重傷を負わす事件が起きた。警察では6日未明までにこの男を殺人未遂容疑で逮捕している。男は容疑を大筋で認めているという。

警視庁・調布署によると、事件が起きたのは5日の午後9時30分ごろ。調布市西つつじケ丘4丁目付近の団地内にあるグラウンドで、この団地に住む18歳の少年が車止めに腰掛けて友人を待っていたところ、背後から接近してきた男が少年の首や肩など上半身を中心に包丁でいきなり切りつけた。

少年はその場に転倒。騒ぎを聞きつけた少年の友人が近づくのを見た男はそのまま現場から逃走した。少年は近くの病院に収容されたが、全治1−2カ月の重傷を負っている。

警察の事情聴取に対して、この少年は「バイクの音について何か文句を言っていたようだ」と証言。友人も「現場近辺で何度も見たことある。住んでいる人かもしれない」と思っていたなどと話しており、警察では同じ団地内に住む53歳の男が容疑に関与した可能性が高いと判断した。

この男は以前からバイクの騒音に関してトラブルを起こしており、警察にも何度か「バイクの音がうるさい」と通報していた。2月27日と今月4日はこの男の通報を受けた同署員が現場の公園に出動。バイクに乗っていた少年数人に説諭していたこともわかった。

同署では周辺で張り込みを行った結果、午後11時30分すぎに自宅近辺まで戻ってきた男を確認。職務質問を実施し、事件について尋ねたところ、男が少年を刺したことを大筋で認めたために傷害容疑で緊急逮捕。その後、6日未明には容疑を殺人未遂に切り替えている。

調べに対して男は「バイクの音がうるさく腹が立った。痛い目に遭わせれば止めるだろうと考えた」などと供述。また「警察が真剣に動こうとしないからこうなった」という内容の責任転嫁とも受け取れる発言も繰り返しているようだ。

警察では男を厳しく追及。詳しい動機を調べたいとしている。

《石田真一》

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