信号無視は半減…歩行者を常時「青」に

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神奈川県警は24日、昨年11月下旬から県内2カ所で実施していた歩行者用信号を常時「青」表示にする実験を再開した。今回は本格導入を視野に入れた長期試験で、3月下旬まで実施される。

歩行者信号を常時「青」の表示にするという実験は、横浜市中区の「太田町2丁目」交差点と、横浜市戸塚区の「品濃小学校下」交差点の2カ所で神奈川県警・交通管制課が実施しているもの。

いずれの交差点も歩行者の通行量の方が多く、交差側の車両通行が少ないため、歩行者信号が「赤」表示の場合でもこれを無視して横断を強行する人が多かった。

このため、試験的に導入された信号機が歩行者用を常時「青」として、交差側の道路にクルマが接近したことをセンサーが検知した場合のみ「赤」にする。一律に赤と青を切り替える方式を止め、通行量の多い方に合わせた。

車両信号機では同様のシステムが導入されているものの、歩行者信号でこれを導入したことは全国的に無く、効果を測定する目的で、特に信号無視が多い2交差点が選ばれた。

実験対象となった太田町2丁目では、実験前には32%の人が信号無視をしていたが、常時「青」を導入後は15%に半減。一定の効果が発揮されることが証明された。

今回の試験は本格導入に向けたもので、3月下旬まで継続実施される。警察では再度の効果測定を行い、全県導入を検討する。

《石田真一》

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