19日、NTTドコモブースにおいて、今後のイヤホンマイクに応用可能な技術として「無音声認識・無音性電話」の参考出展が行われた。
この技術は奈良先端科学技術大学院大学の鹿野清宏教授と中島淑貴氏が考案したNAM(Non-Audible Murmur)認識技術をもとに、旭化成が実用化を図り、NTTドコモがイヤホンマイクでの応用を検討しているものだ。
NAM認識では口の中でつぶやいた無音性の動きを乳様突起と呼ばれる耳の後ろの部位に貼り付けた専用マイクフォンで読み取るというもの。実際の声として「音」になっていなくても、肉の動きから声を再現して読み取るため、「肉伝導」と呼ばれているという。
イヤホンマイクで応用される技術としては、頭骨に振動を直接あたえて音を聴く「骨伝導」があるが、肉伝導はそれとは逆に肉の振動で音を出さずにこちらの声を伝える技術。
「騒がしい場所ではマイクで音を拾う方式より確実に相手に要件が伝えられる」(説明員)という。ロードノイズやエンジン音などがある車内の通話にも適した技術と言えそうだ。