自衛隊駐屯地にクルマ侵入・暴走

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14日午後、福岡県久留米市の陸上自衛隊・久留米駐屯地で、28歳の男が運転する軽自動車が入口で検問を行っていた隊員の制止を振り切って敷地内に侵入した。

これを阻止しようとした隊員3人が相次いではねられ、うち1人が死亡、2人が軽傷を負っている。警察ではクルマを運転していた男を殺人未遂の現行犯で逮捕している。

福岡県警・久留米署によると、事件が起きたのは14日の午後5時40分ごろ。久留米市国分町付近にある陸上自衛隊・久留米駐屯地の東門に不審な軽自動車が接近しつつあることに、歩哨(警備)を行っていた25歳の3等陸曹が気がついた。

この3等陸曹が身分確認のために近づこうとすると、軽自動車は急発進し、この陸曹めがけて突進した。3等陸曹はクルマにはねられ、その場に倒れこんだ。

異変に気づいた別の49歳1等陸曹と、24歳の3等陸曹がこのクルマを制止しようとしたか、2人とも門から2-300m離れた場所で相次いではねられた。この事故で3等陸曹2人は軽傷で済んだが、1等陸曹は頭を強打したことが原因で死亡している。

クルマはその後も駐屯地内で自衛官を追い回すように暴走を続けたが、事件発生の一報を受けた警務隊(自衛隊内の警察に相当)が4輪駆動車でこのクルマを袋小路に追い込み、動けなくしてから乗っていた男を確保。

通報を受けて駆けつけた久留米署員に引き渡した。1等陸曹の死亡確認が取れる前だったため、警察では男を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。

男は駐屯地に突入する直前、久留米市内のクリーニング店の店内でも花瓶を投げつけるなど大暴れしており、警察の取り調べに対しては意味不明の言葉を話しているという。

警察では男の責任能力があるかどうかも調べるなどして、慎重に捜査を続けていく方針だ。

《石田真一》

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