マイクロソフトのクルマへの野望

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マイクロソフト社がカーマルチメディアに本格参入を発表したことは、アメリカでも大きな関心をもって受け止められている。マイクロソフトが提唱するのは、単なるカーマルチメディアではなく、すべてのクルマに会話できるインタラクティブなコンピュータデバイスを提供する、というもの。

このデバイスは事故が起きた時に自動的に警察などに通報する、といった機能以外にも、危険を予測してドライバーに警告する、カーナビのように渋滞を察知して迂回路を知らせる、などの機能を持つ。さらに、クルマの点検予定を知らせる、ワイヤレスモデムにより自動的に最新のソフトウェアをダウンロードする、などのスケジュール機能も持つ。

マイクロソフトによると、すでに9つのメーカー、23モデルがマイクロソフトのプラットフォームを採用しており、デバイスの浸透の準備は万全、という。

しかし、このマイクロソフトの「しゃべるデバイス」を採用しているクライスラー『ルバロン』の評判はかんばしくない。たとえばドアを開けると、自動的に「ドアが閉っていません」というアナウンスが流れ続け、ユーザーをうんざりさせる、というのだ。

また、クルマが「しゃべる」ことにより運転の気をそらせられる、デバイスそのものが高価である、ウインドウズ特有のフリーズなどの問題が出た時にどうするか、などの問題点も指摘されており、アナリストらは「マイクロソフトが考えている程の大成功とはならない」と醒めた見方をしているようだ。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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