茨城県の土木部は18日、ローリング族(ドリフト族)による暴走を防ぐため、筑波スカイラインにつながる県道笠間つくば線に速度抑制を目的とした特殊舗装を行うための工事に着手したことを明らかにした。
今回、速度抑制を目的とした特殊な舗装が導入されることになったのは、筑波山の中腹にある県道笠間つくば線。関東圏のローリング族が大挙して訪れる筑波スカイラインへのアクセス経路にあたり、週末になると昼夜を問わず無謀な走行が行われることで、地元民からは「危険な道路」として悪名が高い。深夜にはタイヤスキッドの騒音が麓の街まで響き渡り、地元からは「ローリング族のクルマが走れないような道路構造にしてほしい」という要望が相次いでいた。
このため、県では同様の被害に悩む群馬県の榛名山や赤城山で導入され、一定の効果を挙げたスピードセーブ工法による舗装の導入を決め、18日から改良工事に着手した。これは道路に最大5.5cmの高低差を持つ波型の舗装を11m間隔に配置するというもの。30km/h程度の速度ではゆったりとした上下動を感じるのみだが、スピードを上げていくとサスペンションが衝撃を吸収しきれなくなり、不規則な周期で車体が激動する仕組みになっている。運転者は上下左右の絶え間ない振動に耐えられなくなり、スピードを落とさざるを得なくなるのだ。また、路面自体のバンプが激しいため、ドリフトも困難になるとしている。
茨城県では今回の導入結果を見ながら、他の場所でも積極的に導入していく方針。