『KAZ』のデザインと製作はイタリアのカロッツェリア「IDEA」によるもの。プロジェクトリーダーの慶應義塾大学の清水浩教授によると、「ヨーロッパ中をまわったが、能力があってリーズナブルだったIDEAを選んだ」という。
「限られた開発予算の中では、引き受けてくれる会社は少ない。さらにこうした特殊な電気自動車を作る能力を持つものといえばかなりの数に絞られる」と清水教授。
今後のKAZはデリバリーまでにさらにもう一回のデザイン変更を行う。これは衝突対策と、空力性能対策だ。昨年には1/6のスケールモデルを作って風洞実験まで行ったという。
清水教授は「KAZ」のプラットフォームを用いてさらなる展開も考えている。ひとつの方向性としてコミュニティーバスだ。電気自動車のためスムーズな加速、フラットで低いフロア-などが、今あるバスよりも優れていると清水教授は語る。