RVを含む乗用車事業から完全に撤退することを表明したいすゞだが、今回のショーでは他の自動車メーカーに供給を行っている環境対応型ディーゼルエンジンを展示している。いずれも欧州などで高い評価を得ているものだ。
今回展示されているのは自社生産でサーブ車などに搭載されている3.0リットル、コモンレール式直噴ディーゼル『6DE1』。アメリカDMAX工場で生産し、RVやピックアップトラックに搭載されている6.6リットル、コモンレール式ディーゼル『8GF1』。そしてポーランドISPOL工場で生産し、欧州向けホンダ『シビック』などに搭載されている『4EE2』ディーゼルなど。
特に6DE1はディーゼルエンジンでありながら、177psという高出力を達成。しかも世界で最も厳しい排出ガス規制といわれる「ユーロ3」に完全対応した。正にディーゼルエンジン期待の星なのだが…。
「現段階では日本導入予定は全くありません」と会場説明員。もっともこれには裏がある。
「弊社は乗用車事業から撤退していますので、私どもが…というより、これを採用する自動車メーカー様が搭載車種を日本に持ち込んでくれたなら、そのときに晴れて国内デビューということになります。実際にはヨーロッパで流通しているような低硫軽油が日本で広く普及してくれないことには真価を発揮できないから難しいのですが…」と語る。
そう、6DE1や4EE2は硫黄分の少ない軽油を使うことが大前提の環境エンジンなのだ。日本ではようやく販売が始まったものの、まだまだ普及率は低い。ヨーロッパで高評価の先進的なディーゼルエンジンのフィーリングを味わうにはまだまだ長い時間が掛かりそうだ。
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