「次の道を発明しよう」トヨタが新ビジョンを発表

トヨタ自動車の豊田章男代表取締役会長は1月30日、トヨタ産業技術記念館（名古屋市）でトヨタグループ17社の会長、社長、現場リーダーが集まる中、新たなビジョン「次の道を発明しよう」を発表した。このビジョンには、従業員が持つべき5つの心構えが含まれている。

ビジョン
次の道を発明しよう

心構え
●誰かを思い、力を尽くそう。
●仲間を信じ、支えあおう。
●技を磨き、より良くしよう。
●誠実を貫き、正しくつくろう。
●対話を重ね、みんなで動こう。

CASE技術をはじめとする技術革新が進む中、トヨタグループは多様なモビリティサービスを通じて、世界中の人々に笑顔を提供する企業グループへの変革を目指している。このビジョンは、グループ全員が同じ目線と価値観を持ち、未来に向かうための指針となる。

豊田会長は、グループが進むべき方向を示し、次世代が迷った時に立ち戻る場所を作ることが自らの役割であると述べた。トヨタグループの原点は、「多くの人を幸せにするためにもっといいモノをつくること」、すなわち「発明」にあると強調。従業員一人ひとりが発明の心と向き合い、正しいモノづくりを重ねることで、未来に必要とされるトヨタグループを築くと誓った。

トヨタグループの歴史は、1890年に豊田佐吉が豊田式木製人力織機を発明し、豊田商店を創業したことに始まる。以来、モノづくりを通じて社会に貢献し、自動車産業への挑戦を経て、今日のトヨタがある。会長は、先人たちの志を受け継ぎ、モビリティ事業を核にして世界中の人々を笑顔にすることをめざすと述べた。