マセラティ『MC20』にレーシングカー「GT2」、実戦デビュー…621馬力ツインターボ搭載

マセラティ GT2
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マセラティ(Maserati)は10月7日、新型スーパーカー『MC20』をベースにしたレーシングカー、マセラティ「GT2」が実戦デビューを果たした、と発表した。その舞台は、ベルギーで開催された「ファナテックGT2ヨーロッパシリーズ」だ。

マセラティのGT選手権への復帰は、2004年から2010年にわたるFIA GT選手権における『MC12』の複数のタイトルという輝かしい実績を受け継ぐものだ。マセラティのモータースポーツ部門の「マセラティ・コルセ」が手がけたMC12は、スパ・フランコルシャン24時間レースにおいて、2005年、2006年、2008年に3回優勝するなど、レーシングヒストリーに刻まれた輝かしい実績をもたらした。

マセラティGT2は、FIA(国際自動車連盟)のレースセーフティ要件に準拠している。FIAホモロゲーションの120リットルのFT3燃料タンク、FIA仕様の消火器を搭載する。シャシーは、軽量なカーボンファイバー製センターモノコック。FIA公認ロールケージや、3/4オンボードニューマチックジャッキを採用する。また、GT2には、セミバーチャル・ステアリングアクシスを備えたダブルウィッシュボーンサスペンションや、カーボンファイバー製モノコックを採用している。

GT2のミッドシップには、3.0リットルV型6気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載する。「ネットゥーノ」(Nettuno、ネプチューン)と命名されたMC20譲りのこのエンジンは、GT2の場合、最大出力621hpを発生する。トランスミッションは、パドルシフト付きの6速2WDシーケンシャルレーシングギアボックス。レーシングクラッチとメカニカルリミテッドスリップセルフロッキングデフを組み合わせる。

ブレーキは、レーシングキャリパーとベンチレーテッドレーシングブレーキ、特注のブレーキクーリングで強化された。足元には、セントラルロック式の特注の18インチ鍛造アルミホイールを装備する。スリックタイヤを履く。サスペンションは、セミバーチャル・ダブルウィッシュボーン(ステアリングアクシス)、アジャスタブル式レーシングダンパー、アジャスタブル式フロント&リアアンチロールバーを採用している。

GT2のボディには、エアロダイナミクス性能を高めるレーシングエアロパーツが追加された。マルチアジャスタブルの大型リアウィングが、強力なダウンフォースを生み出す。LEDフロントライト、FIA公認のレインライト、レキサン製フロント&サイドウィンドウも装備した。

インテリアは、レーシングペダルとステアリングコラムを調整式とした。6点式レーシングシートベルト、カーボンファイバー製マルチファンクションステアリングホイール、データ収集システム、アジャスタブルレーシングABSとトラクションコントロールを装備している。

《森脇稔》

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