【鈴鹿8耐】Team HRCが2連勝を飾り、高橋巧が通算勝利記録タイの5勝目

優勝した#33 Team HRC with Japan Post(長島哲太/高橋巧/チャビ・ビエルゲ)
  • 優勝した#33 Team HRC with Japan Post(長島哲太/高橋巧/チャビ・ビエルゲ)
  • #33 Team HRC with Japan Post(長島哲太/高橋巧/チャビ・ビエルゲ)のウイニングラン
  • 表彰式
  • 通算5勝の記録に並んだ高橋巧
  • 2位の#104 TOHO Racing(清成龍一/國峰啄磨/榎戸育寛)
  • 3位の#73 SDG Honda Racing(浦本修充/名越哲平/埜口遥希)
  • 4位の#1 F.C.C. TSR Honda France(マイク・ディ・メリオ/アラン・テシェ/タラン・マッケンジー)
  • 5位の#76 AutoRace Ube Racing Team(ダン・リンフィット/津田拓也)

三重県・鈴鹿サーキットで6日、鈴鹿8耐の決勝レースが開催され、ポールポジションからスタートした#33 Team HRC with Japan Post(長島哲太/高橋巧/チャビ・ビエルゲ)が2位を大きく引き離し優勝した。

朝から夜まで雨が降る予報の鈴鹿サーキットだったが、朝に少し降ったものの、ウォームアップ走行が始まるまでには路面も乾き、青空も見え始めた。11時30分、2023 FIM世界耐久ロードレース 第3戦“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第44回大会の決勝レースが、完全なドライコンディションでスタート。5番グリッドの#12 Yoshimura SERT Motulのグレッグ・ブラックが、ル・マン式スタートで対岸にあるマシンまで走る速度が異様に速く、マシンにまたがり真っ先にスタートすると、一気にトップに躍り出た。

ポールポジションの#33 Team HRC with Japan Post高橋巧が2位、2番グリッドスタートの#7 YART Yamaha Official EWC TEAMニッコロ・カネパが3位につけたが、2周目にはYARTがTeam HRCを抜き去り2位に浮上。Team HRCはその後4位まで順位を落とした。代わって3位になったのは、10番グリッドからスタートで4位まで上がってきた#1 F.C.C. TSR Honda Franceマイク・ディ・メリオ。これで、EWC(FIM世界耐久選手権)でタイトル争いをする3チームがトップ3を占める状況となった。

しかしTeam HRCは翌周に2位まで順位を挽回。さらに7周目にはYARTを抜いてトップを奪還してきた。

約25分が経過した12周目、4位を走行していたTSRが一気に8位まで順位を落とし、14周目には10位までポジションダウン。さらには18周目のシケインで転倒して20位まで順位を落とした。1周後にピットインしてすぐに修復したが、その時点で順位は32位。優勝争いからは大きく遠ざかってしまった。

1回目のピットストップが終わった1時間経過時点、28周目の順位はトップがTeam HRCで、約15秒後にYART、そこから12秒離れてYoshimuraと、トップ3は間隔が空いた状態での走行となっていた。その後は徐々にその差が広がり完全な単独走行となる中、いきなり2位のYARTがストップ。ライダーのニッコロ・カネパは西ストレートからピットに戻るべくマシンを押して歩く姿がモニターに映し出された。

ピットでトラブルを解消してコースに戻ったが、順位は12周遅れの43位。YARTも勝負権を失った。

これで2位に上がったYoshimuraだったが、トップTeam HRCとの差は約1分。しかもTeam HRCのほうが速く、追い付くのは難しい状態だった。Team HRCはここからどんどん後続を引き離し、半分の4時間が経過した頃には全車を周回遅れにする速さをみせた。

レースも終盤、6時間半を過ぎたあたりで雨が降り始めた。これで多くのチームがレインタイヤに履き替えたが、トップのTeam HRC高橋巧と3位の#104 TOHO Racing清成龍一はスリックタイヤのまま走行。Team HRCは2分35秒程度までタイムが落ち、レインタイヤに交換したチームは2分20秒程度で走行したため差は縮んだが、それでも十分な差があるためトップの座は安泰だった。

2位を走行していたYoshimuraはレインタイヤに交換した直後に転倒。ピットに戻り修復するも、12位まで順位を落とした。これで2位に上がったTOHO RacingはスリックタイヤながらTeam HRCより20秒近く速いタイムを連発。1周以上の差も挽回できる速さをみせた。しかし20分程度で雨は止み路面もあっという間にドライに。約1周半の差はそこから縮まることはなかった。

2位以下は何度も順位を入れ替える展開となったが、トップのTeam HRCはその座を脅かされることなく、独走でトップチェッカー。2年連続となる勝利を収めたとともに、高橋巧にとっては宇川徹が持つ鈴鹿8耐通算5勝の記録に並んだ。

2位は雨で速さをみせたTOHO Racing。3位は#73 SDG Honda Racing(浦本修充/名越哲平/埜口遥希)。そして一時32位まで落ちたTSRが着実に挽回を図り、4位でチェッカーを受け、EWCランキングトップに浮上した。

■鈴鹿8耐決勝レース結果(トップ20)

1. #33 Team HRC with Japan Post
2. #104 TOHO Racing
3. #73 SDG Honda Racing
4. #1 F.C.C. TSR Honda France
5. #76 AutoRace Ube Racing Team
6. #71 Honda Dream RT SAKURAI HONDA
7. #37 BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM
8. #88 Honda Asia-Dream Racing with SHOWA
9. #95 S-PULSE DREAM RACING・ITEC
10. #17 Astemo HondaDream SI Racing
11. #40 Team ATJ
12. #12 Yoshimura SERT Motul
13. #11 Kawasaki Webike Trickstar
14. #333 HONDA VILTAIS RACING
15. #86 NCXX RACING with RIDERS CLUB
16. #9 TTSRacing MurayamaUnso HondaDream
17. #44 SANMEI Team TARO PLUSONE
18. #25 Honda Sofukai Suzuka Racing Team
19. #64 Kawasaki Plaza Racing Team
20. #23 Team TATARA aprilia

《藤木充啓》

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