「第61回静岡ホビーショー」が、始まった。10日、11日は業者日と呼ばれ、日本のみならず、海外からの模型バイヤーが集結した。
コロナ禍では海外からの業者がほぼ来日しない状況だったが、ようやく入国に規制がなくなったことから、会場は日本語以外の特に東南アジア系の言葉が飛び交っていた。今世界の模型の主要市場は東南アジアなのだそうで、旺盛な消費はかつてのアメリカやヨーロッパから確実に東南アジアに移っているというのである。
今年は久しぶりに模型だけではなく本物の展示が多く見られ、タミヤ模型はWRCで活躍しているトヨタ『GRヤリス』のラリーカーを持ち込み、また青島文化教材社は驚くほど緻密に作られた『バック・トゥ・ザ・フューチャー』仕様のデロリアンを展示した。また屋外にも『ランドクルーザー』や『スープラ』が展示されるなど、模型との一体化を印象付ける展示が目立っていた。
コロナ禍では日本国内で巣ごもり需要があり模型の消費が旺盛だったそうだが、その好況は今も続いているということで、模型とそれを作る道具の展示があるのも例年以上である。とりわけ注目したのが株式会社バルバーニが作った「ホビークラフトベース”モデーロ”」である。
◆憧れのガレージライフを四畳半の部屋でも
モデーロが展示した「四畳半に収まるガレージライフ」がテーマの折り畳み式工作机元々は仕事机などを手掛けていた静岡の家具メーカーが、模型を作るための折り畳み式の工作スペースを作り上げた。折り畳むと720×500mmというコンパクト(高さは1500mm)な箱状の収納家具のようになり、下部にローラーが付いているので、開閉も移動も可能となっている。中は模型作りに必要なありとあらゆるものが収納でき、ちゃんと工作用の机も備えられていてこれも折り畳み式。
驚いたことに塗装用のスプレーブースも収納でき、模型作りに必要なほぼすべてがこのスペースに収まるようになっている。株式会社バルバーニ企画開発部マネージャーのヤマザキ成樹さんによれば、「憧れのガレージライフを四畳半の部屋でも実現できる」がコンセプトだそうで、電気を使うための配線を開閉によってデッドスペースとなる部分に収められるような工夫もなされている。
こんなスペースがあったら模型作りも大いに楽しくなりそうで、まさしく四畳半でガレージライフが満喫できそうだった。
第61回 静岡ホビーショー第61回静岡ホビーショーは13日、14日が一般公開日となる。