スズキ、シドニー金メダリストの高橋尚子氏を社外取締役に内定…6月正式就任へ

高橋尚子(2000年シドニーオリンピック)
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スズキは2月7日、シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子氏を社外取締役に迎え入れる人事を内定したと発表した。6月に開催する定時株主総会の承認を経て正式に就任する。

スズキの長尾正彦取締役専務役員は同日の決算説明会で「社外取締役が一人退任されていたので、早急に我々含めて、人事報酬委員会を中心に人選の作業を進めてきた。高橋さんはスポーツ分野の第一人者としての経験や視点をお持ちで、社外貢献活動も経験を幅広くお持ちということもあるので、これからそうしたお立場からESG(環境、社会、ガバナンス)対応に新鮮なご助言、ご指摘をして頂きたい」と人選の経緯を明かした。

スズキが同日発表した2023年3月期第3四半期(4~12月期)連結決算は四輪および二輪車販売が好調だったことに為替の円安効果も加わり、本業の儲けを示す営業利益が前年同期比82.0%増の2669億円と第3四半期累計で過去最高益を更新した。

スズキは第3四半期までの業績を受けて2023年3月期通期の利益予想を上方修正した。営業利益は200億円増額の3100億円を見込む。前期実績に対しては61.9%増益予想となる。

スズキでは半導体不足の影響が依然として残っていることから、それに伴う減産影響を最大限織り込み、通期の販売計画を四輪車で1万8000台、二輪車で1万1000台下方修正したものの、利益予想は上積みした格好。

その理由について鮎川堅一副社長は「(稼ぎ頭の)インドでコスト増に対応するための値上げを定期的に行っている。この1月にも行ったし、昨年も4回に分けて実施した。同時に昨年、SUVのフルモデルチェンジおよび新モデルを投入し、非常に好調に推移していることも、モデルミックスの改善に寄与している。他の地域についてもコストの増加に伴う値上げを実施しているので、その効果も出てきている」と説明した。

《小松哲也》

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