紅葉狩りなどの本格的な秋の行楽シーズンを迎えている最中、きょうの読売の1面トップ記事として報じられた「ガソリン高騰160円」という衝撃的な見出しは、マイカーなどでのロングドライブを諦めてもらうための、まるで “陰謀”ではないのかとも疑いたくなる。
ガソリンや灯油の価格が上昇しているという。資源エネルギー庁が発表した全国のレギュラーガソリンの平均価格(10月4日時点、1リットルあたり)は、前週より1.3円高い160円を突破、5週連続の値上がりだった。160円台は2018年10月以来、3年ぶりの高値という。
背景には国際的な原油取引の指標となる先物価格が一時1バレル=79ドル台と約7年ぶりの高値となっていることが大きな要因とみられている。読売では、「ガソリン価格は上昇基調が続き、年内に1リットル=170円を超える可能性がある。景気回復への逆風となりかねない」とのニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストのコメントを伝えている。
その景気回復への逆風といえば、きょうの読売や日経が報じているが、9月の国内での新車販売台数(軽自動車を除く)のメーカー別の実績をみると、日産自動車とマツダが、9月としては統計を取り始めた1968年以降で最低となったほか、トヨタ自動車も過去2番目の低水準となったという。
東南アジアでの新型コロナウイルス感染拡大で部品調達が滞り、減産に追い込まれた影響が、顧客への納期が遅れるなど販売店にも波及しているようで「クルマ離れ」の加速も懸念される。さらに足元のガソリン高騰が続くことになれば、家計への負担も大きくなり、まさに泣きっ面にハチの厳しい状況に見舞われる。
2021年10月7日付
●ガソリン高騰160円、3年ぶり水準、原油上昇響く(読売・1面)
●株8日続落12年ぶり(読売・1面)
●国内新車、9月、日産とマツダ販売最低、部品調達停滞減産響く(読売・8面)
●輸入車販売台数国内の10%占有、21年度上半期(読売・8面)
●川重、35年までにバイク電動化(朝日・6面)
●制限緩和どこまで、政府実証実験J会場で開始(毎日・1面)
●自動車減産出口見えず、半導体不足とコロナ、損失1.4兆円経済足かせ(産経・11面)
●新型車導入時設備投資10分の1、マツダ、防府第2工場改修、無人化やデジタル生かす(日経・15面)
●9月の新車販売「ヤリス」が首位維持、台数は4割減、減産響く(日経・15面)
●東京メトロ、混雑状況,全線配信へ、千代田線・有楽町線など追加(日経・15面)
●通学バス児童安全へ導入、千葉死傷事故受け(日経・37面)