【SUPER GT 第6戦】近藤真彦監督陣営のGT-R、佐々木大樹&オリベイラがポール獲得…注目のバトンは予選9位

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GT500クラスのポールを獲得した佐々木大樹(左)、オリベイラ(右)、近藤真彦監督(中央)。
  • GT500クラスのポールを獲得した佐々木大樹(左)、オリベイラ(右)、近藤真彦監督(中央)。
  • GT500ポールポジションの#24 GT-R。
  • #16 ジェンソン・バトンはQ1突破ならず、GT500クラス予選9位。
  • GT500クラス予選9位の#16 NSX。
  • #16 NSXのバトン(左)と中嶋大祐。
  • GT300ポールポジションの#25 VivaC 86 MC。
  • GT300クラスのポールを獲得した(左から)松井、土屋武士監督、山下、近藤。
  • GT500クラス予選2位の#19 LC500。

26日、SUPER GT第6戦「第46回鈴鹿1000km」の公式予選が実施され、GT500クラスでは近藤真彦監督が率いるチームのGT-R、佐々木大樹&J-P. デ・オリベイラがポールポジションを獲得した。スポット参戦のF1王者ジェンソン・バトンは9位。GT300のポールはVivaC 86 MCで今季3回目だ。

1000kmとしては最後、SUPER GTのシリーズ戦としても最後になる今年の“鈴鹿夏耐久”。伝統の一戦のひとつの節目であることに加え、バトン、小林可夢偉といった大物が第3ドライバーとしてGT500実戦デビューを迎えるという話題もあり、予選日から鈴鹿サーキットは例年以上の賑わいを見せている。

朝のフリー走行開始時は雨上がりのウエット路面だったコースも、午後のクラス別2段階ノックアウト予選開始時には完全ドライの状況に。この時季らしい暑さのもとでの戦いとなった。

GT500クラスでは#16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀&中嶋大祐&J.バトン/タイヤはヨコハマ=YH)がバトンを予選Q1に起用してきた。サーキットの注目を一身に集めてのアタックとなったバトンだが、デグナーカーブで他車に詰まるようなシーンがあり、惜しくも9位でQ2進出(上位8台)を逃す。

バトンは「トラフィックの問題に遭遇しなければQ1は突破できただろう」と残念がりつつも、「この週末を(真剣かつ)すごくエンジョイできている。マシンの状態もいいし、ふたりのチームメイトもよくサポートしてくれている。それに我々のタイヤはレースでより良いはずだからね。大事なのは明日だ」と、決勝に向けてポジティブな展望を予選後に語っていた。決勝での走りも注目される。

シーズンがここまで進んでくると、SUPER GTの場合には獲得ポイント連動のウエイトハンデ(今回までポイント×2kg、GT500クラスは一部を燃料流量リストリクターによる調整に振りかえる措置あり)の影響が、特に予選パフォーマンスには影響してくる。今季好調のブリヂストン(BS)タイヤ装着レクサスLC500勢は、やはり今回の予選では厳しい戦いを強いられた。Q1突破は#37 KeePer TOM'S LC500(平川亮&N. キャシディ/BS)のみ。

全体に“ハンデなり”の予選の展開ではあったが、そのなかで軽量も活かしつつ素晴らしい走りを見せたのがKONDOレーシング、#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(佐々木大樹&J-P. デ・オリベイラ/YH)だった。まず佐々木がQ1突破を決め、Q2ではその佐々木が「JPさんのアタックはパーフェクトでした」という走りでオリベイラが1分47秒074の新レコードタイムを叩き出し、日産勢にとって今季初となるGT500ポールポジション獲得を決めた。

「持ち込みのセットアップとタイヤがすごく良く機能しています。朝の公式練習からポールを獲れる自信がありました」と佐々木は振り返る。予選に向けてはさらなるスピードアップを狙ってマシンのアジャストを「チームと一緒に悩みながら」進め、その結果が「いい方向にいったと思います」。オリベイラも「Q2ではマシンの状態は完璧で、クリアなラップも取れた」という、見事なポール奪取劇だった。

「長い1000kmでも、一番前から出られることは最も勝利に近いと思います。ミスなく、しっかり仕事をしたい」(佐々木)。「今週末、我々のマシンは速い。規則的に戦略の幅が広くはないけれど、良い戦略で走って、ベストを尽くしたい」(オリベイラ)。昨季は佐々木と柳田真孝のコンビで2勝したKONDOレーシング、明日の決勝で自陣と日産勢にとっての今季初勝利を狙う。

予選2位は可夢偉も乗り組む#19 WedsSport ADVAN LC500(関口雄飛&国本雄資&小林可夢偉/YH)。ヨコハマ勢が予選1-2を占めた(可夢偉は予選不出走)。予選3-4位はホンダ勢で、#17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大&小暮卓史/BS)、#64 Epson Modulo NSX-GT(B. バゲット&松浦孝亮/ダンロップ=DL)。

予選5位には#46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山哲&千代勝正/ミシュラン=MI)がつけた。以下、6位 #100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴&伊沢拓也/BS)、7位 #12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信&J.マーデンボロー/BS)、8位が#37 LC500だった。

GT300クラスでは、#25 VivaC 86 MC(松井孝允&山下健太&近藤翼/YH)が今季3回目のポールを獲得。朝の公式練習では乗りづらかったというマシンをチーム一丸の力で乗りやすく改善し、松井が「アタックを大失敗しました」と言いつつもQ1を突破したのち、Q2では「(朝より)かなりいいバランスになっていました」という山下がポール獲得を決めた。今回は近藤も加えた3人体制で、今季2勝目を狙う。

GT300クラスの予選2~6位は以下の通り。マザーシャシー(MC)使用の「86」勢が1-2-3を占めている。

2位 #18 UPGARAGE BANDOH 86(中山友貴&川端伸太朗/YH)
3位 #5 マッハ車検 MC86 GTNET(坂口夏月&藤浪清斗&玉中哲二/YH)
4位 #4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝&片岡龍也/YH)
5位 #51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一&坪井翔/BS)
6位 #60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3(飯田章&吉本大樹/YH)

注目要素目白押しの“鈴鹿1000km THE FINAL”、173周の決勝レースは明日(27日)の12時30分にパレードラップスタート予定だ。メモリアルかつドラマチックな展開となることが大いに期待される。

《遠藤俊幸》

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