ワイヤロープ事故対応訓練 高速道路2車線区間...全国初、東海環状道で

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全国初のワイヤロープ事故対応訓練が行われた
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高速道路の暫定2車線区間を分離するワイヤロープが事故防止のために設置されるようになった。中日本高速は全国で初めて、実際の道路でワイヤロープ事故対応訓練を実施した(13日)。

車線を分離するワイヤロープは、日本全国で約100km試行設置されている。設置前はラバーポールだったため、対向車線にはみ出し正面衝突する事故を防ぐことが充分でなかった。中日本高速には紀勢道1.1km、舞鶴若狭道1.5kmなど合計4.4kmにワイヤーロープ設置区間がある。

同名古屋支社が公開した現場は、東海環状自動車道富加関IC~美濃関JCT間の約1.8kmの設置区間、内回り70~71キロポスト間だ。ワイヤロープ区間の事故対応訓練は通常、各高速道路会社の模擬訓練施設で行われる。今回は環状道の集中工事で夜間通行通行止めを利用することで先駆けて実現することができた。

ワイヤロープはその張力で衝撃を緩和して車両を本線に戻す。事故を拡大させない可能性がある反面、ワイヤロープが衝撃に耐えうるよう設置するため、事故車が走行車線をふさぐと車線を閉塞して、後続車両を道路外に排出することができない。

「中日本高速のワイヤロープ区間で単独物損事故が4件起きているが、ロープのおかげで他の車両に衝突することは避けられた。いずれも自走できたため通行止めにしなくてすんだ。訓練では事故車が自走できず車線をふさいだことを前提に、素早くワイヤロープを取り外して、岐阜県警と協力して車両を反対車線に排出することを目的とした」(名古屋支社広報担当)

訓練では人力で、支柱6本分のワイヤロープを外してから引き抜き28mの開口部を作り、事故車の後ろの滞留車両を誘導した後、レッカー車で事故車を撤去した。また、中央のワイヤロープ柵だけでは幅員が足りなかったため、路肩側のラバーコーンを一部撤去し、復旧作業までを13日22時から深夜にかけての2時間で完了した。

《中島みなみ》

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