トヨタはジュネーブモーターショー2017で、『ヤリス』(日本名:ヴィッツ)のスポーティモデル「ヤリスGRMN」を発表した。2018年初頭にヨーロッパで販売を開始、年内に受注を開始する予定で、現在のところヨーロッパ限定車となるもよう。
ヤリスGRMNは、トヨタのモータースポーツ部門であるTOYOTA GAZOO Racingによるチューニングが施された高性能ハッチバック。GRMNの“MN”は「マイスター・オブ・ニュルブルクリンク」の略で、他GRMNモデルと同様にニュルブルクリンクで鍛え上げられた高性能モデルであることを示している。
高い剛性が売りの改良新型をベースに、210馬力を発揮する1.8リットルスーパーチャージャーエンジンを搭載。シャシー強化や、SACHSショック、トルセンLSDなどで走りを強化するほか、BBS17インチホイールやリアスポイラー、センターエギゾーストなど、見た目にも走りを予感させるものとした。
ヤリスは18年ぶりのWRC(世界ラリー選手権)に参戦し、2月にスウェーデンでおこなわれた第2戦で早くも優勝を飾っている。戦いのステージが違うとはいえ、モータースポーツ直系のホットなモデルを欲しいと思うファンも少なくないであろう。しかし残念ながらこのヤリスGRMNはヨーロッパのみの限定販売となるようだ。
しかし、ヴィッツのホットモデルといえば、1月に開催された東京オートサロンの場でGAZOO Racingによる『ヴィッツTGRコンセプト』なるモデルが発表されていた。詳細は明かされなかったが、エアロやホイールなどは今回のヤリスGRMNとは異なっており、こちらが実質的な日本市場向けのGAZOO Racingバージョンとなるだろう。スペックや販売時期も未公表だが、日本のトヨタファン、ヴィッツファン、ホットハッチファンの諸兄はTGRコンセプトに注目していた方が良さそうだ。