【ホンダ CB1100 新型】フランジレスフューエルタンクで彫りの深い立体感を実現

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ホンダの新型『CB1100』シリーズ。従来より工程を増やして製造されたスチール製のフランジレスフューエルタンクは、思わず手で触れたくなるようなフォルムで、彫りの深い立体感を実現している。

タンクでは、底板を縁取るシーム溶接のフランジを排除した。車体製造モジュール・プレス溶接ユニット・技術開発PL・小坪義佳氏はこう言う。

「過去のフランジレスタンクの量産では、溶接の際に発生する鋼板のひずみ、溶け落ち、割れなどに悩まされました。それらの課題を克服した、MAG溶接によるフランジレスタンク量産技術を採用しました。今後の他機種への水平展開にも可能性が見えてきました」

「ブレイクスルーは、溶接時に掛かる熱と、鋼板プレス時に生じる残留応力の影響を、方法や溶接手順にいかに読み込むか。前工程のプレス成型との整合も図り、日程の迫る中でチーム一丸となって取り組みました」

「従来は“あたりまえ”とされてきたことにも、先入観を持たず“何故こうなってしまうのか”を考え、試し続ける若手メンバーの粘り強さと探究心に、チーム全体が触発され、課題を解決できました。やればやるほど求める物に近づく溶接の面白さ、奥深さを、技術者として再認識できました」

新型CB1100シリーズのフランジレスフューエルタンクでは、均一で滑らかな溶接ビードを実現。タンク溶接長1.5m弱。溶接波形高速制御によりスパッタ(溶接時に飛散付着する金属粒)を抑えた溶接をおこなっている。

「CB1100RS」では、水転写式のタンクストライプを採用し、クリアトップコート後のステッカーによる段差を極力抑えている。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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