SUPER GTシリーズのGT300クラスに参戦する「Audi Team Hitotsuyama」は、7日、2017年シーズンに臨む体制を発表した。今季は柳田真孝が加入し、リチャード・ライアンと新コンビを結成する。マシンはアウディ「R8 LMS」。
Audi Team Hitotsuyamaは、アウディ車でのGT300参戦を続けている陣営。昨年は11月にツインリンクもてぎで開催された第3戦延期レースで優勝を飾り、同年が新投入だった新型アウディR8 LMSの高いポテンシャルを証明してみせた。シリーズランキングでもドライバー、チームの両部門で3位に躍進している。
アウディ ジャパンからのサポートを受け、欧州の強豪WRT(W-Racing Team)とのコラボレーション体制を取り、ダンロップタイヤとも共闘してR8 LMSを走らせることは昨季から不変。だが、ドライバーラインナップは1名変更となった。チーム在籍6年目となるリチャード・ライアンと組むのは、昨季までGT500に乗っていた柳田真孝である。
柳田は2011~12年にGT500で2年連続王座を獲得。また、それ以前にはGT300でもタイトル獲得経験が2度あるドライバーだ。一方のライアンもGT500のチャンピオン経験者で、こちらはフォーミュラ・ニッポン(現スーパーフォーミュラ)のチャンピオンにもなったことがある。なんとも豪華なラインアップで臨むシーズンに向け、チームは「シリーズチャンピオンを狙う」と意気込む。
なお、Audi Team Hitotsuyamaは10~12日に開催される大阪オートメッセにてマシンを展示、柳田によるエンジン始動パフォーマンスも実施される予定となっている。柳田にとってはこれが新天地での(外向けの)初仕事ということになりそうで、チャンピオンを目指しての船出、景気よくエンジンサウンドを轟かせてくれそうだ。
また、昨年まで日産のGT500ドライバーのひとりだった柳田のGT300転身が決まったことで、近日発表とみられる日産の今季GT500布陣には“変化”が生じることが確実に。時節柄、こちらの意味でも今回のAudi Team Hitotsuyamaの体制発表は注目を集めることとなっている(日産は19日に今季モータースポーツ活動発表会を実施)。