【スズキ ジクサー】狙いは若年層、ベストバランスのエンジンは日本でも通用する…チーフエンジニア談

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ジクサー日本導入モデルを担当したスズキの開発陣。左からチーフエンジニア田中強 氏、デザイン担当・毛塚康太、走行性能担当の大庭茂氏。
  • ジクサー日本導入モデルを担当したスズキの開発陣。左からチーフエンジニア田中強 氏、デザイン担当・毛塚康太、走行性能担当の大庭茂氏。
  • ジクサー開発チーフエンジニア田中強 氏。
  • スズキ・ジクサー
  • ジクサー日本導入モデルを担当したスズキの開発陣。左からチーフエンジニア田中強 氏、デザイン担当・毛塚康太、走行性能担当の大庭茂氏。
  • スズキ・ジクサー
  • ジクサー開発チーフエンジニア田中強 。
  • スズキ・ジクサー
  • ジクサー開発チーフエンジニア田中強 氏。

新発売の『ジクサー』について、スズキ二輪第一カーラインの田中強チーフエンジニアは、記者会見の場で次のように説明した。

「ジクサーはインドにおけるスズキのフラッグシップモデルとして開発したモデルで、2014年より現地生産し販売してきました。スタイリッシュな外観、優れた走行性能、クラストップレベルの燃費性能、これらが高く評価されまして、インド国内において13のバイク・オブ・ザ・イヤーを受賞することができました」

「このジクサーを日本仕様として見直しを図りました。開発コンセプトは、スポーティなデザインと扱いやすさを備えた150ccネイキッドモデルです。もともとインドの若年層をターゲットとして開発しており、スポーティなデザイン、低中速を重視した扱いやすい出力フィーリング、素直な操縦安定性、そして価格、これらのベストバランスを狙って開発されています」

「このコンセプトは日本の若者にも受け入れられていると考えています。我々としてはジクサーで、日本の150ccスポーツバイクという新たな市場を開拓していきたいと考えています」

「搭載する空冷SOHC2バルブ単気筒の154ccエンジンは、ジクサーのために新開発した軽量コンパクトなエンジンです。エンジンスペックとしては控えめなものになっていますが、ジクサーのコンセプトから考えたとき、とてもバランスの良いエンジンになっていると思います」

「開発にあたっては、燃焼効率の向上、それとフリクションロスの低減に努め、パワーを落とすことなく低燃費を実現した SUZUKI ECO PERFORMANCE(スズキ・エコ・パフォーマンス)=SEP エンジンとなっています。これにより低中速のトルクがあり、高回転まで滑らかに回る優れた出力フィーリング、これとクラストップレベルの燃費の良さを実現しています」

「具体的にはバルブの挟み角を狭くして、燃焼室をコンパクト化。それとダンブル流の確保をおこないまして、燃焼効率を向上しています」

「また、フリクションロスの低減のためには、ローラーベアリング付きのロッカーアームと軽量ピストンを採用しています。日本導入にあたってはフューエルインジェクションを採用し、平成28年国内排出ガス規制に対応しました」

なお従来のインド仕様では、キャブレター仕様となっている。

若年層の新規需要の獲得を目指すジクサーは、1月27日より発売開始。税込み31万6440円と、低価格を実現している。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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