全国の交通事故死者数3000人台に減少だが...

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事故(イメージ)
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警察庁は4日、2016年の交通事故死者数の推移を公表した。事故発生後24時間以内の交通事故における年間死者数は3904人。15年より213人少なかった。

交通事故死者数は、1970年の1万6765人が最も多く、その後減少に転じている。近年はシートベルト義務化や飲酒運転の厳罰化、衝突軽減ブレーキなど運転支援技術の車両搭載などで、減少傾向にはずみがついた。事故死者が3000人台にとどまったのは、1949年(昭和24年)以来、67年ぶりのことだ。

年間死者数を月別の推移でみると、交通事故死者は秋頃から増え始めて、12月が最も多くなり、越年する傾向がある。昨年のピークは12月の420人。次いで10月の376人、11月の350人。1月は349人だった。前年の傾向をみると、今年の1月も運転には、いつも以上の注意が必要といえる。

全体に占める高齢者の割合は増加している。16年の高齢者比率は過去10年で最も高い。全体の54.8%は65歳以上の高齢者だ。ただ、昨年の高齢死者数は2138人、前年より109人減った。

また、飲酒運転による死者は16年、12人増えた。飲酒検問での摘発も微増する傾向にあり、厳罰化の効果が一巡した感は否めない。

政府は2020年までに交通事故死者数を2500人以下とする目標を掲げている。今年3月には、75歳以上の運転者に認知機能検査を義務付ける内容が盛り込まれた改正道路交通法が施行される。

《中島みなみ》

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