ヒーティング技術に定評のある坂口電熱(本社・東京都千代田区)は「セミコン ジャパン2016」に最近開発した「ヒーター付羽根なし遠心攪拌機」を披露。これから塗料や化粧品、飲料メーカーなどに積極的に売り込んでいくという。
攪拌機と言えば、プロペラのような羽根がまわってかき混ぜるものが普通だ。ただ、そのような機械だと、問題が出てくることもあるそうだ。「プロペラのものだと、素材を切ってしまうことがあるんです。それに気泡が発生したりして、ムラが出てしまうこともあります。この機械はそんなことはありません」と同社関係者は説明する。
なにしろ、この攪拌機にはプロペラのようなものがないのだ。棒の先端に複数の穴が空いていて、回転しながら下の穴から吸い込み、横の穴からはき出してかき混ぜる。そのため、素材へのダメージも少なく、ソフトな撹拌ができ、気泡の発生も少ない。
しかも、暖めることもできるので、ラードのような固体でも大丈夫。この攪拌機にラードを入れると、約25分で完全な液体の油になるそうだ。同社関係者によれば、受注生産なので、先端の大きさや回転数、温度などを自由に設定できるそうだ。
「一度使ってもらえれば、この機械の良さがわかるはず」と同社関係者は自信満々だった。