普段聞くことのない歴史…23rdマセラティデイ

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マセラティ 222E
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マセラティ・クラブ・オブ・ジャパンは11月26日から27日にかけて、23rdマセラティ・デイを、ヒルトン小田原リゾート&スパ(神奈川県小田原市)において開催した。

このイベントは同クラブが年1回開催しているもので、会長の越湖信一氏の車両紹介や、オーナーインタビューなどが行われるほか、オシャレをしてのディナーパーティ、ツーリングなど毎回趣向を凝らしたメニューが考えられている。

特に越湖会長の車両紹介は、同氏がこれまで築き上げてきたイタリアのマセラティに関係した人たちとの友好から語られるもので、普段聞くことのできない興味深い内容が含まれている。今回も『セブリング』と『ミストラルスパイダー』において、「『3500GT』の後継モデルで、セブリングが2+2、ミストラルは2シーターだ。もともとマセラティ社はセブリングの販売割合が多いと予想していたが、ふたを開けてみるとミストラルが圧倒的に多かった」と述べたほか、このときからマセラティの車名の付け方を「2シーターは偏西風の名前を、2+2はマセラティが活躍したサーキットの名称を使うようになった」などと説明した。

また、1980年代に数多く日本でも販売されたビトゥルボ系においては、一般的には「BMW『3シリーズ』や『5シリーズ』クラスのサルーンを作ることで、アメリカで数多く販売しようという計画だったと知られているが、実は、もう一つ理由があった」と明かす。それはアレッサンドロ・デ・トマソの息子であるサンジェロ・デ・トマソが語ったこととして、「1980年頃のイタリアは、テロや誘拐が続発していた。高いクルマに乗っていると、お金持ちだと間違いなく思われるので、高級車の売り上げががっくり落ちた」という。そこで、「外側は地味だが、室内が瀟洒で、こだわりが感じられるという、“カモフラージュした”高級車を作ろう。そうすればイタリアでも売れるだろうと企画されたのがビトゥルボだ」とエピソードが披露された。

また、当日は後援のマセラティジャパンからコミュニケーション&PRディレクターの野村奈津子さんも『レヴァンテ』とともに来場し、「レヴァンテは10月から納車が始まり、年内には150台くらい輸入される。とても好評で、今後半年分くらいのオーダーがある」と好調さをアピール。また来年は、「現在この好調さを本社にも伝え生産枠を多くほしいと交渉しており、当初の2割増しくらいの台数が入ってくる予定だ。春にはディーゼルや右ハンドルも導入予定。また、『クワトロポルテ』はマイナーチェンジし、年明けに発表予定だ」とコメントした。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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