東芝と富士通交通・道路データサービス(FTRD)は11月28日、道路舗装損傷評価を効率化するサービスを共同で展開することで合意したと発表した。
東芝は、2015年9月より市販カメラなどを活用した「舗装ひび割れ自動解析サービス」の提供を開始。解析作業の省力化や、ひび割れ率と亀甲ひび割れ状況を直感的に理解できるよう可視化するなど、道路管理者の負担軽減に取り組んでいる。
一方、FTRDは2013年6月より、スマートフォンを利用した道路の舗装点検・パトロールを支援するクラウドサービス「道路パトロール支援サービス」を提供。既に千葉県柏市をはじめとして10以上の自治体で実務に活用されている。
これらサービスは共に、高価な専用機器を用いて行われてきた道路舗装損傷評価を、市販ビデオカメラやスマートフォンなどの汎用機材を用いることで、自治体などでも簡易に可能となることから、道路維持管理の合理化・効率化に繋がるものと高く評価されている。しかし、東芝による舗装のひび割れ状況とFTRDによる舗装の平坦性はそれぞれ個別に可視化しているため、自治体など道路管理者にとっては「一元的な可視化」が必要とされている。
今回の提携により、東芝が持つ画像処理技術に基づく「舗装面のひび割れ自動解析」技術と、FTRDの「道路パトロール支援サービス」で提供する「舗装の平坦性自動解析」技術を融合。道路舗装の健全性を簡易に計測・分析・記録するサービスを2017年度上期中に提供を開始する予定だ。