【アウディ A4 オールロードクワトロ 試乗】アバント以上のなめらかさ、高級感を満載…島崎七生人

試乗記 輸入車
アウディA4 オールロードクワトロ
  • アウディA4 オールロードクワトロ
  • アウディA4 オールロードクワトロ
  • アウディA4 オールロードクワトロ
  • アウディA4 オールロードクワトロ
  • アウディA4 オールロードクワトロ
  • アウディA4 オールロードクワトロ
  • アウディA4 オールロードクワトロ
  • アウディA4 オールロードクワトロ

オールロードクワトロというと、2001年に日本にも登場した、当時の『A6アバント』ベースのモデルが印象深い。余裕のあるエンジン(2.7リットルのV6のほか4.2リットルのV8もあった)と、ビブラムソールの履き心地のような懐の深い乗り味は、今でも記憶のなかにある。

翻って『A4オールロードクワトロ』は、先代のとき、2010年に限定的に発売されたのが最初だ。そして今回は、一番新しい『A4』(とアバント)の登場とほとんど時間差のない発売となった。厚手の専用カタログも用意されることからも、限定車ではなくレギュラーのラインアップに位置づけられているようだ。

世代がすすみ、もはやかつての『A6』相当のサイズ感、クラス感なのは、ベースのアバントやセダンと同様。クロームの垂直ルーバーのグリルをもつ外観はゴージャスな味わいも醸し出す。バンパーは今やボディ色だがホイールアーチはおなじみの樹脂色で、最低地上高さはアバントより30mm高い170mmに設定されている。

インテリアは最新のA4基準で居心地がいい。ここ何世代か饒舌すぎたデザインも、シルバーの面積と、あしらい方が実にクールでスッキリとしており、我々が期待したいアウディらしい上質感の演出の一助となっている。試乗車には例の多機能&多表示の12.3インチ液晶メーターを装備していたが、借り物の試乗車ではなく、オーナーなら、旅に出かけながらこのメーターの多彩ぶりを楽しみながらドライブできるだろう。

5人乗りの状態で505リットル、最大で1510リットルの容量というラゲッジスペースは、形状が四角く使いやすそうで、フロア、側面、後席背面が手触りよく仕上げられている。ステンレスのシルプレート、メッキのタイダウンフックなどもオールロードクワトロの伝統だ。

そして、ベースのアバント以上になめらかな走りを味わわせてくれるのも魅力。同時にタイヤは225/55 R17サイズだが、山道でもラインをキチンとトレースしてくれ姿勢は安定しているし、ステアリングを戻すとクルマがスッと直進を出そうとする感触も安心感が高い。搭載エンジンは4気筒の2リットルターボ(252ps/37.7kgm)で、これに7速Sトロニックの組み合わせだが、乗り味のなめらかさと完全に一体となったスムースなパワーフィールを発揮してくれる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集