【スーパーフォーミュラ】自力タイトル圏内の関口雄飛ら6選手、最終戦を前に意気込み語る

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
予選前日、金曜会見に臨んだタイトル有力候補6人。左からバンドーン、ロッテラー、関口雄飛、国本雄資、中嶋一貴、石浦宏明。
  • 予選前日、金曜会見に臨んだタイトル有力候補6人。左からバンドーン、ロッテラー、関口雄飛、国本雄資、中嶋一貴、石浦宏明。
  • 予選前日、金曜会見に臨んだタイトル有力候補6人。左からバンドーン、ロッテラー、関口雄飛、国本雄資、中嶋一貴、石浦宏明。
  • 穏やかななかにも、表情に緊張感が走ることも(左からバンドーン、ロッテラー、関口)。
  • #20 関口雄飛
  • #2 国本雄資
  • #36 A.ロッテラー
  • #37 中嶋一貴
  • #1 石浦宏明

29~30日に鈴鹿サーキットで開催される「全日本スーパーフォーミュラ選手権」(SF)最終第7戦。予選前日の28日、自力でのチャンピオン獲得が可能な圏内で最終戦を迎えた6人のドライバーが鈴鹿サーキット現地での共同会見に臨み、意気込みを語った。

最終戦ではボーナスポイントを含めて最大18点のドライバーズポイントを獲得できる。大混戦の今季は19人の参戦選手中12人にタイトル獲得の数字的可能性が残っている状況だ。ただ、現実的には自力王座獲得可能圏にいる6人が中心の戦いになるものと見られる。

6人の顔ぶれと最終戦前の得点は以下の通り。

■ドライバーズポイント上位6人
28点 #20 関口雄飛(インパル)T
23.5点 #2 国本雄資(セルモインギング)T
22点 #36 A.ロッテラー(トムス)T
20点 #37 中嶋一貴(トムス)T
19点 #1 石浦宏明(セルモインギング)T
19点 #41 S.バンドーン(ダンディライアン)H
※カッコ内はチーム名、T=トヨタエンジン、H=ホンダエンジン。車体は全車「ダラーラSF14」、タイヤは全車ヨコハマ。

関口、国本、バンドーンは初王座を目指し(関口とバンドーンは今季新人)、ロッテラーと石浦は2回目、一貴は3回目の戴冠をそれぞれ狙って、2レース制で競われる最終戦鈴鹿に乗り込んで来た。

今季のSFではレースウイークの金曜に原則的に練習走行が設けられており、この日も15時から1時間のセッションが実施された。土日がドライ方向寄りの予報のなか、路面コンディションは生憎のウエット。だが、多くの選手が積極的に周回を重ねていた印象で、トップタイムは一貴がマークした(1分51秒356)。2番手が石浦、3番手にバンドーン。

そしてセッション後、6人は“金曜会見”に臨んだ。

#20 関口雄飛
「最終戦にボーナスポイントがあるシステムなので、(ポイントリーダーとはいえ)ここで1勝はしないとチャンピオンにはなれないと思います。2レースのうち、少なくともどちらかは優勝したいと考えています」

#2 国本雄資
「18点獲れる最終戦なので、まったくが気が抜けないと思います。天気も明日の朝(のフリー走行に)は雨が残るかもしれず、わからない面も大きいですが、チームとしっかり話し合って、いいレースをしたいですね」

#36 アンドレ・ロッテラー
「今年は自分にとって決していいシーズンというわけではないのに、チャンピオンシップを争える状況でここに来ることができた。タイトルのチャンスがあるのだから、マキシマムアタックしたいと思っているよ」

#37 中嶋一貴
「僕も今年は難しいシーズンでしたが、ここ最近、流れは良くなってきています。ミスで落としたレースもありますが、それをここで取り返すことができればチャンスもあると思います。精一杯プッシュするだけですね」

#1 石浦宏明
「僕にとっても、いい流れのままずっと来ることはできなかった年ですね。前戦のSUGOが良くなかったので、問題点をチームと一緒に見つめ直してきました。それ(改善対策)がうまくいけば、チャンスはあると思います」

#41 ストフェル・バンドーン
「まだ(自力王座の)チャンスがあることがちょっと驚きでもある。皆がアップダウンしているシーズンだったわけだけれども、このチャンスに向かって頑張っていきたいし、でき得ることならばチャンピオンを獲りたいね」

バンドーンのコメントにもあるように、ポイント上位の彼らも皆が小さいタイム差のなかで順位的には大きなアップダウンを繰り返してきた。その結果、今季2勝者は現時点で関口のみ、ロッテラーと一貴は未勝利ながら自力王座の可能性ありという、かつてない規模の混戦になっているわけだが、そんなタイトルレースもあと2日で決着の時を迎えることになる。

明日(土曜)の予選は通常の3段階ノックアウト方式。ただし、いつもと違うのはQ1の結果が日曜午前のレース1の予選順位に直結することだ(Q2~Q3を経た総合結果は日曜午後のレース2の予選順位になる)。つまり今回のQ1は、14位以内で通過すれば順位関係なし、とはならない。

しかもポールポジションに与えられるドライバーズポイント「1」が両レース(ようするにQ1とQ3の1位)にかけられるうえ、特にレース1は決勝が約110kmの超スプリント戦。予選勝負といっても過言ではない側面があるだけに、土曜からいつも以上に緊張感に満ちた戦いとなる。

タイトルの行方を左右しかねない、大注目の予選は29日の午後2時15分開始予定。ここから最後の決戦が本格的にヒートアップする。

《遠藤俊幸》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集