“GTE”というとむかし自分で乗っていた初代『シロッコ』がGTEだったよなぁ…などとふと思い出した。当時はボッシュKジェトロニックを意味し、現代の“E”はエレクトリックドライブを表わす。僕くらいの人生の長さでも、いろいろな経験ができるものだ…なとと思ったりして。GTEの名が与えられた現代の『ゴルフ』の1番の魅力は“何であろうとブレずにゴルフであること”だ。しかも“GT”を名乗る以上、退屈なクルマであってはいけない。現実として実車は、コチラの期待に十分堪えてくれる仕上がりぶりだ。バッテリーの充電量が十分ならEVとして発進可能だ。スペック上、最長50km、最高130km/hまでモーターのみで走れるという。自宅に電源を確保しておけば、日常の用途なら確実にEVとして乗れる。スマートだ。実際に静かだし、トルクでグッと前に出る力強さも味わえる。1580kgの車重(TSI Highline+260kg)が効いてヒタッと重厚な乗り味も心地いい。もちろんGTEモード、HVモードを駆使すれば、ゴルフらしいダイナミックな走りも楽しめる。いったん走り出せば軽快な身のこなしなのはゴルフらしいところで、さらに110kWのガソリンターボエンジン+80kWのモーターにより、GTI感覚のパワフルな走りも堪能できる。要するにPHEVであっても“安定のゴルフの走り”がいささかも損なわれていない、のだ。走行中のバッテリー充電も可能。回生も効かすが、ブレーキのフィーリング自体に不自然さがほとんどないのもいい。■5つ星評価パッケージング:★★★★★インテリア/居住性:★★★★★パワーソース:★★★★★フットワーク:★★★★★オススメ度:★★★★★島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
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