8月の企業倒産件数、726件で6か月ぶりに前年同月を上回る…東京商工リサーチ

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企業倒産月次推移
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東京商工リサーチが9月8日に発表した2016年8月の全国企業倒産状況によると、倒産件数(負債額1000万円以上)は前年同月比14.8%増の726件で6か月ぶりのプラスとなった。

倒産件数は、6か月ぶりに前年同月を上回ったものの、8月としては過去20年間で2番目に少ない件数にとどまり、依然として低水準な基調に変化はない。金融機関が中小企業のリスケ要請等に柔軟に応じていることに加えて、大手企業を中心とした業績拡大も影響しているとみられる。

負債総額は、同28.7%増の1260億4900万円と、2か月連続で前年同月を上回った。負債額別では、負債10億円以上の大型倒産が7月と並び今年最少の15件にとどまったのに対して、負債1億円未満は541件と全体の7割を占めるなど依然として小規模な倒産が目立った。

産業別倒産件数は、10産業のうち7産業で前年同月を上回った。小売業は95件(前年同月比10.4%増)で3か月連続で前年同月を上回った。また、不動産業が23件(同21.0%増)で3か月連続、卸売業が128件(同52.3%増)で7か月ぶり、製造業が105件(同8.2%増)で6か月ぶり、建設業は145件(同15.0%増)で3か月ぶりに前年同月を上回った。飲食業や広告業などを含むサービス業他は179件(同14.0%増)で、2か月ぶりに増加に転じた。金融・保険業は3件(前年同月2件)だった。

一方、情報通信業は29件(前年同月比6.4%減)で3か月連続で前年同月を下回り、農・林・漁・鉱業が5件(同44.4%減)で4か月ぶり、運輸業が14件(同33.3%減)で3か月ぶりに減少した。

地区別では、9地区のうち7地区で前年同月を上回った。中国は23件(同15.0%増)で4か月連続、中部は93件(同16.2%増)で3か月連続、東北は25件(同19.0%増)で2か月連続で前年同月を上回った。また近畿は176件(同2.3%増)、関東は304件(同32.1%増)でともに6か月ぶりに前年同月を上回った。四国は17件(同41.6%増)で4か月ぶり、北陸は19件(同90.0%増)で2か月ぶりに前年同月を上回った。

《纐纈敏也@DAYS》

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