鶴保庸介沖縄・北方対策相は6日までに、運転中に制限速度を40km/h超える速度超過で大阪府警の摘発を受けたことを、菅義偉官房長官に初めて報告した。
「(菅官房長官には)これを受けてしっかりがんばってくれ、と言われた」と、大臣としての職務に影響のないことを強調した上で、鶴保氏はこう猛省した。「何を問われようとも、私自身に責任があるのは事実なので、再発がないように深く反省をして努力していきたい」。
違反した時期は大臣就任前だが、摘発を知った後に大臣に就任、その時は知らせなかった。内閣を揺るがすほどのものではないが、交通違反の中では軽いものではない。鶴保氏の中でも大過なくやり過ごしたい気持ちがあっただろう。
鶴保氏と同じように微妙な立場なのが警察庁だ。警察庁は少なからぬ懸念の声がある中で、高速道路など制限速度の引き上げを検討している。
松本純国家公安委員長は「個別の取締りは国家公安委員長として答えることは差し控えたい」としながらも、こうコメントした。「警察では法令に違反する行為があったときは、法と証拠に基づき厳正に対処するものと承知している」。
国家公安委員長は、全国の都道府県警察を束ねる立場の警察庁の実質的なトップだ。現職閣僚のスピード違反が水を差すことにならないように。そう願ったのは鶴保氏だけではなかった。